磁気共鳴画像(MRI)において、生体内金属による磁化率アーチファクトは大きな問題である。本研究ではその対応策として、常磁性材料と反磁性材料を組み合わせること(複合化)でアーチファクトの低減を図る概念に着目し、以下の3項目について検証を行った。①常磁性材料と反磁性材料を一体化させた複合線材の磁気的性質②歯科臨床での具体的対応策として、金属製矯正装置を二次的に反磁性材料で被覆③生体内金属製デバイスの設計や複合化を行う際の判断材料として、形状がアーチファクトに与える影響を検討。その結果、複合化はアーチファクトの低減に有効であるとともに、複合化の状態が重要である可能性が示唆された。
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