アメロチン(AMTN)は,歯肉接合上皮に局在するエナメルタンパク質であるが,その機能は明らかではない。歯肉接合上皮の恒常性や病態の変化を評価することは,歯周病などに対する生体の応答を理解する上で重要である。今回,歯肉上皮細胞のアポトーシス下でのAMTN遺伝子発現の変化を検索し,Smad3遺伝子欠失マウスにおけるAMTNの局在を観察した。歯肉上皮細胞にTGFβ1刺激によるアポトーシスを誘導させた結果,AMTN mRNA量は一過性に増加した。その転写調節には転写因子であるSmad3の関与が示唆された。したがって,歯肉上皮のアポトーシス時にAMTNは何らかの役割があることが考えられた。
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