研究課題/領域番号 |
15K20637
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
小原 由紀 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (00599037)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 自己効力感 / 歯科保健行動 / 生活機能 |
研究実績の概要 |
地域在住高齢者における歯科保健指導の有無に関連する要因の探索を行った。 平成27年10月に東京都I区で実施した来場型健診受診者である65歳以上の地域在住高齢者631名(男性260名、女性371名、平均年齢74.9±5.6歳)分のデータを分析対象とした。過去の歯科保健指導経験の有無を従属変数、現在歯数、機能歯数、安静時唾液分泌量、オーラルディアドコキネシス、反復唾液嚥下テスト、老研式活動能力指標、うつ尺度、認知機能、口腔保健に関する自己効力感尺度(以下、GSEOH)、主観的口腔健康観を独立変数、年齢、性別を調整変数として、ロジスティック回帰分析を行った。なお、本研究は東京都健康長寿医療センター研究部門倫理審査委員会の承認を得て実施した。 過去に歯科保健指導を受けた経験のある者は、446名(70.7%)であり、経験がない者と比較して、有意に女性の割合が高く、年齢が低い傾向を示していた(p<0.05)。ロジスティック回帰分析の結果、GSEOH点数(OR=1.05, 95%信頼区間1.02-1.07)、老研式活動能力指標の点数(OR=1.23, 95%信頼区間1.06-1.43)が、歯科保健指導経験の有無に関する有意な関連因子として抽出された(p<0.05)。生活機能や自己効力感の低下がみられる高齢者に対する口腔保健に関わる知識および技術を獲得する機会が重要であると考えられた。 地域在住高齢者における過去の歯科保健指導経験の有無は、自らの口腔保健行動に関する自己効力感や高次生活機能に関連することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大規模調査によって得られたデータの分析が完了し、現在成果報告の段階であるため。
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今後の研究の推進方策 |
さらに分析対象者を増やし、精度の高い分析を行うとともに、これまで得られた分析結果を学会発表、論文公表するための準備を進める。 また、経年変化を分析するため、10月に同一集団で調査を行い、2年間の縦断データを収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
大規模調査に際して生じる人件費として計上していた予算があったが、当該年度は、調査実施主体である研究協力機関の事情により研究規模が縮小されたため、本助成金より供出する必要性が生じなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は、地域在住高齢者を対象に聴き取り調査を実施するため、面接調査員の配置等に生じる人件費を本助成金より拠出する。 また、これまでに得られた研究成果の発表のための学会発表、論文公表のために必要な経費として使用する予定である。
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