高血糖をはじめとするメタボリックシンドロームの危険因子の有病率は年齢とともに上昇すると報告されており、加齢による歯周病の増悪・喪失歯数の増加は本国の歯科疾患実態調査からも明らかである。 本研究では抑うつ傾向が特に高くなる65歳以上の高齢者において、メタボリックシンドローム有病者における歯数と抑うつ状態との関連について示唆することができた。 歯の喪失およびメタボリックシンドロームはどちらも高齢期の認知症・抑うつ状態の発症・進行に寄与する可能性が高い。そのため、歯の喪失予防、メタボリックシンドロームの予防に努めることが老年期の健康維持のために重要であることが示唆された。
|