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2016 年度 実施状況報告書

地域に根ざした歯科医療体系確立のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K20645
研究機関鹿児島大学

研究代表者

中山 歩  鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (10398290)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード地域医療 / へき地医療 / 地域包括ケアシステム
研究実績の概要

本年度は、へき地医療に関する調査の一環として、へき地医療の対称となる都市部に焦点を当て、歯科医療活動に関する実態調査し、比較検討を行った。
対象は、鹿児島市内で歯科診療所を開設、鹿児島大学歯学部臨床実習の協力施設の歯科医師とした。データ収集方法は、対象者に同意を取り、超高齢社会において地域歯科医療が抱える問題点、都市部と郊外での患者に対する治療内容や患者の希望の相違、地域医療を実践するために医療人が備えるべき資質などに関して、アンケート調査用紙により調査を行った。
その結果、地域医療が抱える問題点として、在宅医療、多職種連携、歯科医療サービスの偏在などの項目が挙げられた。73%が都市部と郊外部で患者の治療に対する希望に差があるとし、都市部では全顎的治療、予防などに関心を示すことが多くみられるが、郊外部では比較的短期間、少ない来院回数で終了する治療を望まれる方が多いとの回答が得られた。その反面、郊外部から都市部の歯科医院に定期的に通院される方もいた。また、半数以上の歯科診療所が離島からも患者が来院すると回答し、離島より受診する患者の歯科医療に対するニーズなどを調査・分析する必要性も示された。地域医療を実践するための資質としては、歯科医療の知識・技能以外に、豊かな人間性(誠実さ、倫理観)、患者や多職種と連携するコミュニケーション能力などが挙げられた。
今回の調査で得られた結果を、離島における調査結果と比較し、地域に求められる医療を分析することは、教育機関での人材育成を考える上でも大変重要であると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

三島列島、トカラ列島の地域住民に対するアンケート調査、インタビュー調査が実施できなかった。老人ホーム・介護施設に対する調査も遅れている。

今後の研究の推進方策

今後の調査は、離島における住民の歯科医療に対するニーズ分析を中心として行う予定である。対象者は鹿児島県の離島に在住する地域住民とする。行政機関に協力を仰ぎ、地域住民の歯科医療のニーズに関してアンケート用紙で調査を行い、その結果を量的、質的に解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

本研究では、離島に研究代表者が現地を訪問して調査を行うことも予定していた。しかし、研究代表者の他業務との関係で調査が実施できず、これにより次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

鹿児島県の離島を実際に訪問、インタビューにて調査することを検討するとともに、地域住民に対してアンケート調査用紙にて調査を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 鹿児島県の離島における歯科医療の現状2016

    • 著者名/発表者名
      中山歩、大戸敬之、田口則宏
    • 学会等名
      第9回日本総合歯科学会学術大会
    • 発表場所
      岡山大学鹿田キャンパス(岡山県岡山市)
    • 年月日
      2016-11-19 – 2016-11-20

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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