本研究の目的は、摂食嚥下機能と骨格筋量の関連の解明により、超低出生体重児の食行動の問題解決に寄与することである。そのためにまず、正・低出生体重児を対象に調査を行った。調査項目は、性別、年齢、身長、体重、咬合力、舌圧、うがい評価、舌筋厚、握力、下腿周囲長、体組成とした。出生体重に関わらず、舌圧、咬合力、うがい評価は年齢、骨格筋量と相関した。低出生体重児では、年齢因子を除外しても、舌圧と握力は相関し、相関の強さは正出生体重児よりも強かったことから、摂食嚥下機能は、全身の筋力の指標である握力により影響されると示された。超低出生体重児でも、食行動の問題解決には、全身発達を考慮する重要性が示唆された。
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