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2019 年度 実施状況報告書

被災地の在宅介護支援のためのレスパイト・マネジメント能力育成プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K20658
研究機関山形県立保健医療大学

研究代表者

高橋 葉子  山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (20625016)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2021-03-31
キーワード訪問看護 / 災害 / 家族ケア
研究実績の概要

本研究は被災地の在宅介護支援のためのレスパイト・マネジメント能力育成プログラムの開発を目的にしている。
今年度は、まず、被災地の訪問看護師からみた在宅医療中の家族のメンタルヘルス上の困難や課題についてのフォーカス・グループインタビューを行った。対象は、被災地の訪問看護事業所に勤務し、本研究への協力に同意を得た訪問看護師18名だった。(3名グループ×2、4名グループ×1、8名グループ×1)訪問看護事業所を地域によっていくつかのブロックに分け、ブロックごとにグループを作成した。在宅看護の家族に関するメンタルヘルス上の困難や課題について複数事例経験している対象者を抽出するため、訪問看護師としての経験年数が3年以上の者とし、3年未満のものは除外した。インタビュー時間は60分~90分だった。インタビュー内容はICレコーダーにて録音し、逐語録を作成し、質的に分析した。家族のメンタルケアの困難や課題として【家族自身に精神疾患(疑い含む)があり対応に苦慮する】【家族と患者本人の関係性が悪く板挟みにあう】【家族が攻撃的になり訪問看護師が脅かされる】【レスパイトの必要性を理解してくれない】【家族システムにどこまで踏み込むかの線引きが難しい】【家族対応するにあたっての訪問看護師のマンパワー不足】等があげられた。また、訪問看護ステーションに精神科経験のある看護師がいるかどうかで対応困難感に差が生じている傾向が表出された。
また、2020年3月上旬に訪問看護・介護に携わっている医療・保健・福祉関係者を対象に、家族ケアについての研修会を開き、その際にアンケート調査を予定していたが、COVID-19 感染症の影響にて研修会の開催を断念した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究者の妊娠・出産や家庭の事情にて研究の延長を行っているため。また、今年度は、2020年3月上旬に訪問看護・介護に携わっている医療・保健・福祉関係者を対象に、家族ケアについての研修会を開き、その際にアンケート調査を予定していたが、COVID-19 感染症の影響にて研修会の開催を断念した。また、年度末には精神科経験のある訪問看護師への追加インタビューを予定していたが、COVID-19の影響で全くできなかった。

今後の研究の推進方策

COVID-19の動向により方向性が決められない状況である。研修会の実施は対面では難しいと考えている。インタビュー調査は状況によりオンラインでの調査を検討する予定である。アンケート調査の実施も考慮している。しかしながら、COVID-19による影響が入ってしまったため、テーマ自体の再検討が必要と考えられる。また、今後のCOVID-19の動向によって現場への影響を考慮すると、研究協力自体が難しい場合もあるため、倫理的に配慮しながら負担の少ない形で再計画する予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗が遅れているため、次年度使用額が発生した。
年度末に開催予定であった調査を含めた研修会がCOVID-19感染症の影響で中止となったため、その際に生じる予定であった人件費・謝金等が発生しなかった。(会場費は全額キャンセル料金として支出となっている。)
COVID-19の動向を考慮しながら使用計画を検討していく予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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