研究課題/領域番号 |
15K20670
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
宮部 明美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10708522)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 栄養管理 / 新人看護師 / NST / 看護教育 |
研究実績の概要 |
NSTの普及と診療報酬の改定により、栄養管理における看護師の役割や活動は増加している。看護師は広範囲にわたって栄養に関する業務に関わるが、アセスメント不足や知識不足が指摘されている。そのため、新人看護師の頃から栄養管理に関する臨床実践能力向上を促す教育プログラムが望まれるが、十分に確立されていない。 平成27年度の栄養管理に関する新人看護師教育研修の実態および新人看護師の栄養管理に関する臨床実践能力の実態調査の結果を基礎資料として、平成28年度は1施設に勤務するNST担当看護師2名へヒアリング調査を実施した。その結果、入職1ヵ月の研修の中で、栄養管理に関する内容は口腔ケアのみであった。食生活支援・食事援助、経管栄養法、中心静脈栄養の看護技術はOJTで教育がされおり、OJTの内容は病棟に任されていた。栄養管理に関する教育の困難さとして、栄養に関するアセスメントは集合研修で企画しにくいこと、病棟看護師も知識が不十分なためOJTでの教育も限界があることが挙げられた。 これからの課題として、NSTが中心となり栄養管理に関する勉強会を開催することや病棟で栄養管理に関してリーダー的存在となるNSTリンクナースの活用、病棟看護師の栄養管理に関する知識の向上などが挙げられた。 平成29年度は、他施設のNST担当看護師からもヒアリングを実施し、新人看護師教育研修の実態や課題、ニーズについて追加で情報収集をする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
NST担当看護師対象に、栄養管理に関する新人看護師教育研修の課題とニーズのヒアリング調査を計画していたが、対象者の確保・調整に時間を要し、予定数のヒアリングを実施できていない。また、分析にあたり、データとして量が不足しているため、追加でヒアリングを実施する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
NST担当看護師へヒアリング調査を実施し、栄養管理に関する新人看護師教育研修の課題とニーズについて情報収集を継続する。また、栄養管理における新人看護師教育プログラムモデル開発にあたり、NST担当看護師と協働し、検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
ヒアリング調査が予定数実施できなかったため、旅費や謝金として使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
フィールドに出向き、ヒアリング調査を行うため、調査旅費として使用する。 謝金として、ヒアリング調査に協力して頂く対象者あるいはプログラムモデル開発にあたり情報の提供をして頂く専門家に対し予算化する。
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