研究実績の概要 |
女性の社会参加が期待される時代となり、夫婦で共働きをする場合においても、男性の家事・育児参加が求められる時代となってきている。看護師は大多数が女性であるが、徐々に男性看護師の割合が増加してきている。結婚や出産による離職の問題に対して対策が行われているが、女性看護師を対象に考えたものがほとんどであり、共働きをする男性看護師の支援策についての議論は十分には行われていない状況にある。 仕事と家庭の両立における葛藤を示す概念として、ワーク・ファミリー・コンフリクトというものがあり、尺度が作成され日本語化した尺度を用いた研究が行われている。しかし、日本の男性看護師を対象とした調査は行われておらず、女性看護師とどのような違いがあるかも明らかにされていなかった。そのため、病院で働く男性看護師と女性看護師にアンケート調査を行い、葛藤や属性との関連から性差によりワーク・ファミリー・コンフリクトの違いがあるかを明らかにする事を目的として研究を行い、わずかにではあるが男女で違いがあることが明らかになった。 第20回日本看護管理学会学術集会で「性別の違いによる看護師のワーク・ファミリー・コンフリクトの比較」として発表を行った。2017年に日本健康医学会雑誌26巻2号に原著論文として「男性看護師と女性看護師のワーク・ファミリー・コンフリクトの比較」を投稿した。2018年1月には、21st EAFONS & 11th INCにおいて、「Work-Family Conflict of Japanese Nurses with Preschool Children -Comparison by Gender, Working Patterns, Night Shift Patterns, and Day Care Center Availability for Children-」として学会発表を行った。
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