研究課題/領域番号 |
15K20690
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研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
堂本 司 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 講師 (80707084)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 退院支援 / 地域連携 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「病院の退院調整スタッフが、地域のサービスをマネジメントする介護支援専門員に対して、定期的に電話でフォローすることで、患者の退院後の不安・困り事に与える効果を明らかにすること」である。研究計画として、申請代表者の所属先の倫理審査委員会の承認を得て、後半に介入調査を開始する計画であった。 調査開始に向けて、前年度に学会発表した国内論文の文献レビューを論文にまとめ、成果として、日本医療マネジメント学会誌に投稿し、1回目の査読に対して回答している段階にある。レビューの結果、国内の文献では、電話を活用したフォローアップの効果を検証した研究がないことが明らかとなった。 そのため今年度は、本研究の介入内容のフォローアップの期間と時期を検討することを目的に、電話を活用した介入を実施した論文のレビューも実施した。海外論文の検索結果、30編の介入研究を検索できた。この結果も踏まえ、当初の研究計画通り、フォロー期間は、在宅療養生活が安定すると考えられる3ヶ月間とし、退院後1週間と3ヶ月の2回に渡って、患者・家族へ質問紙調査を実施することを決定した。調査対象のサンプルサイズも、介入群と対照群それぞれ40名ずつの計画も変更せず、実施する予定である。 また調査開始に向けて、日本看護科学学会が主催した介入研究のセミナーへ参加し、介入研究の組み立ての参考とするとともに、倫理審査委員会に提出する資料作成や、質問紙の作成も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
介入研究に向けての研究計画は具体化でき、質問紙等の必要な書類も完成している。しかし倫理審査への承認の手続きで、申請代表者が研究機関を異動することとなり、倫理審査委員会との今後の継続的なやりとりを考慮すると、移動先の新たな研究機関での倫理審査への提出が適切であると判断した。よって、倫理審査の承認を得る研究機関を変更したため、進捗状況がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
5月に申請代表者の所属先の倫理審査委員会へ必要書類を提出し、調査先のフィールドとの最終調整も同時進行していく。8月には倫理審査承認を得て、調査開始とする。調査開始後は、分析に必要となる調査協力者数に達するまでリクルートし、介入期間である退院後3ヶ月間のフォローを継続していく。 また昨年度、介入内容の検討を目的に行った海外論文の文献レビューの学会発表・論文投稿を行い、倫理審査承認後は臨床試験登録を済ませ、プロトコルスタディとして論文投稿も行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請代表者の研究機関の異動によって、介入調査の開始がやや遅れており、調査協力者へ依頼する質問紙の郵送や返送、調査協力者への謝金にあてる費用が未使用である。
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次年度使用額の使用計画 |
質問紙の郵送・返送費用とともに、郵送に関連する質問紙や封筒への印刷費用、調査協力者への謝金が必要となる。また、学会発表のための学会参加費用、論文投稿のための投稿費用や、英文校正費用にも使用する計画である。
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