• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

終末期在宅療養推進のための在宅医療のあり方:Mixed Methods研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K20692
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐藤 一樹  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (60583789)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード終末期医療 / 在宅医療 / 緩和ケア
研究実績の概要

【平成28年度の実施内容】市町村別の自宅死亡率のデータが厚生労働省から公開されたため、二次医療圏単位の分析から市町村単位での分析に計画を変更した。すなわち、市区町村別自宅死亡割合と医療社会的指標の関連を明らかすることを目的に、既存資料を用いた地域相関研究を行った。既存資料と調査項目は、厚生労働省「在宅医療にかかる地域別データ集」から、自宅死の割合(2014年1~12月)、人口、在宅医療・福祉サービスなどに関する市町村別のデータ、朝日新聞出版会「自宅で看取るいいお医者さん」から、機能強化型(単独、連携)または在宅療養実績加算算定の在宅療養支援診療所別の自宅死亡数、日本医師会「地域医療情報システム(JMAP)」、総務省「国勢調査」、内閣府「市町村別人口・経済関連データ」、株式会社ウェルネス「2次医療圏データベースシステム」から市町村または二次医療圏の地域情報や医療情報を得た。統計解析は人口で重み付けし、相関分析と重回帰分析を行った。結果として、2014年の市区町村別の自宅死亡率は、平均±標準偏差11.3±5.2%で範囲は[0%, 54.8%]であった。重回帰分析の結果、市町村別自宅死亡率は、高齢化率、療養病床数、看護師数、医療費、小規模多機能型居宅介護事業所数、訪問介護事業所数、男性の自殺標準化死亡と独立した負の相関、人口密度、機能強化型在宅療養支援診療所数、訪問看護利用者数、訪問介護受給者数、男性の肝疾患標準化死亡比と独立した正の相関を示した。市町村単位での自宅死亡率の地域相関研究は国内初であり、終末期医療に関して、機能強化型在宅療養支援診療所が自宅死亡に貢献していること、訪問看護・介護の充実が自宅死亡に貢献していることという2つの成果と、過疎地域での在宅療養支援、病床数の多い地域での退院支援という2つの課題が地域相関研究から示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画の変更はしたが、当初計画した内容より詳細な分析により実行できたため

今後の研究の推進方策

在宅緩和ケア特化型診療所の医療者を対象にフォーカスグループインタビューを行う。その際に、(1)自施設の患者登録調査結果、(2)自地域の自宅死亡率、(3)市町村別自宅死亡率とその関連要因をしようとして提供し、終末期在宅療養促進のための在宅医療の課題と施策を明らかにすることを目指す。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 在宅死亡患者の受けた終末期ケアの質、終末期の望ましい死の達成、終末期の介護体験の遺族評価と在宅診療要因との関連2016

    • 著者名/発表者名
      佐藤一樹, 橋本孝太郎, 宮下光令, 青山真帆, 鈴木雅夫
    • 学会等名
      第21回日本緩和医療学会学術大会,
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2016-06-17 – 2016-06-18

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi