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2018 年度 実績報告書

胃がん手術患者のセルフマネジメント支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K20700
研究機関同志社女子大学

研究代表者

小笠 美春  同志社女子大学, 看護学部, 講師 (70544550)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワード胃がん / 胃切除術 / 自己管理 / セルフマネジメント / 食生活
研究実績の概要

2018年度の目標は、「胃切除後がん患者の食生活自己管理スキル尺度(DHSMS尺度)」を活用した自己管理支援プログラムの内容を検討することであった。
まず、自己管理支援に向けた示唆を得るために、胃切除後がん患者315名のDHSMS尺度得点を分析した。その結果、『重要他者とパートナーシップを形成する力』は70~79歳が60~69歳に比べ、また、術後6ヶ月未満が術後2年6ヶ月以上3年未満に比べ、有意に得点が高かった。『胃切除術後障害を予防・対処する実行力』は女性が男性に比べ、また、無職が有職に比べ、有意に得点が高かった。さらに、70~79歳が40~59歳と60~69歳に比べ、有意に得点が高かった。『胃切除後障害に伴う課題を把握する力』は40~59歳が60~69歳に比べ、有意に得点が高かった。『自己効力感』は不快症状の出現頻度が月に2~3回程度が食後にほぼ毎回に比べ、有意に得点が高かった。これらのことから、有職者や70歳未満の患者は、胃切除後障害の予防・対処行動をとることが困難な状況であることが示唆され、患者が社会的役割を調整しながら食生活を自己管理していくことができるよう、継続した多職種支援が必要であることが明らかとなった。
DHSMS尺度の質問項目得点は、自己管理スキルの獲得状況の程度を示しており、得点が低いほど該当項目に対する自己管理支援のニーズがあることを意味する。DHSMS尺度得点は、患者の食生活における全体的な自己管理スキルの傾向を表わしている。医療者は、患者が自己評価したDHSMS尺度を活用することで、患者の自己管理スキルの程度と胃切除後障害に伴う食生活の状況をアセスメントし、患者の自己管理スキルの獲得状況に応じた個別的な支援のプランニングを行うことができる。
現在自己管理支援プログラム内容の検討に着手しており、これらのことを前提に、自己管理支援プログラムを開発していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 慢性疾患患者の療養生活に関するセルフマネジメント尺度の現状と課題2018

    • 著者名/発表者名
      小笠美春
    • 雑誌名

      日本看護研究学会雑誌

      巻: 41(1) ページ: 85-97

    • DOI

      10.15065/jjsnr.20170610016

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] DHSMS尺度を用いた胃切除後がん患者の食生活における自己管理スキルの特徴2019

    • 著者名/発表者名
      小笠美春
    • 学会等名
      日本看護研究学会第45回学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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