炎症性腸疾患患者の治療に関する意思決定支援モデルの構築を目的に、患者と患者のケアに携わる看護師を対象に面接調査を行い、データを質的帰納的に分析した。結果、患者の意思決定プロセスの中心は【症状軽減を狙った賭けに出るか否か】であり、これは症状による生活への支障、治療の選択・決定に臨む姿勢、情報・経験の模索、天秤にかける、決断という5段階から構成された。患者の治療選択に際しての看護師の関与として、意思決定に向けた学習支援、患者と医療者の仲立ち支援、価値観の引き出し支援、共に意思決定を創る支援が見出された。患者の意思決定プロセスに応じてこれら4つの支援の重きを変えて関わる支援モデルを確立した。
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