研究課題/領域番号 |
15K20725
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
高間木 静香 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (10552680)
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研究期間 (年度) |
2015-03-01 – 2021-03-31
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キーワード | マタニティビクス / 妊婦 / 運動 / 自律神経 / 心拍変動 / MCL-3 / 唾液アミラーゼ / POMS |
研究実績の概要 |
本研究は、マタニティビクス実施時の妊婦の自律神経系への影響/効果について、母体心拍数の変化および自律神経系調節のデータから検証すること、また客観的なデータに加えて、主観的指標の変化からも検証し明らかにすることを目的としている。2018年度までに、研究計画の具体化ならびにデータ収集方法の確立および調査に向けての体制整備を行ってきた。具体的には、計画している方法に問題はないか、分析方法に問題がないかについて他の機器や分析方法と比較しながら検討を重ね、安全に実施できる環境や科学的に分析できる方法について検討し、データ収集場所について検討し準備を行ってきた。 2019年度は、前年度までの検討内容を踏まえて、マタニティビクス実施施設との交渉および調整を行い、倫理審査の申請・承認後、予備実験、さらに本実験へと進めてきた。予備実験において研究実施方法に問題がないことを確認した上で、本実験では、調査実施施設にてマタニティビクスを受講する妊婦に研究内容について説明し、研究協力の同意を得た上で、心拍数および活動量を記録するアクティブトレーサー(AC-301A/アームエレクトロニクス)を装着して運動を実施してもらい、さらに運動前後での唾液アミラーゼ値の測定、主観的指標(POMS短縮版、MCL-3)の測定を行った。データ収集数は15例程度を予定しており、現在までに6例の計測を終えている。2020年度もデータ収集を継続し、その後、分析および研究成果の公表へと進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では2019年度までにデータ収集を終える予定であった。しかしながら、マタニティビクスの実施頻度や当日の参加者の状況等の都合上、また一度にデータ収集できる人数が限られることから、データ収集に遅れが生じている。加えて、調査実施施設において、昨今の新型コロナウイルス感染予防対策のために2020年3月からマタニティビクスの実施を見合わせており、データ収集の中断を余儀なくされている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
補助事業期間を1年間延長し、2020年度までにデータ収集・分析・研究成果の公表へと進めていく予定である。しかし、新型コロナウイルス感染症が流行している現状において、マタニティビクスの再開は全く目途が立たない状況であり、データ収集をいつ再開できるかも分からない状況である。場合によっては予定の対象者数に達しない場合も考えられるが、その場合には現段階で収集できている範囲で分析を行うこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収集に遅れが生じており、物品費・旅費・謝金として計上していた費用の支出が少なく残額が生じた。2020年度にデータ収集・分析・研究成果の公表を行う予定のため、残額は2020年度中に使用予定である。
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