研究課題/領域番号 |
15K20745
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
中野 美穂 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (00554031)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 未受診妊婦 / 支援 / 助産師 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、未受診妊婦の背景が「未受診」という行動にどのような影響を与えているのかを明らかにし、未受診妊婦の受診行動につながる支援を構築することである。 平成27年度は構成メンバーを助産師、医師、メディカルソーシャルワーカー、臨床心理士、保健師としたワーキンググループを立ち上げ、それぞれの専門性を生かし、未受診妊婦への支援を検討した。また先行研究・既存の統計データの整理およびインタビューガイドの検討を実施した。 それをうけて、平成28年度は未受診にて出産に至った入院中の褥婦30名に対し、基本的属性、個々の背景、妊娠から出産までの経緯、妊娠中に望まれた支援をインタビューガイドに沿って、半構造的面接法にて実施し、その結果を分析することとしていた。しかし対象の特性から、社会的背景が複雑であることやその後のフォローが必要である可能性が高いことが予測された。そのため調査内容や対応など実施施設と厳密に調整を図る必要があると判断し、ミーティングを重ね、詳細なインタビュー方法を熟考した結果、時間を要することとなった。 それと同時に、未受診妊婦に関する最新の文献・報告・実績等の統計資料から、未受診妊婦の現状と課題を把握し、調査内容の見直し、再検討を行った。その内容をふまえて未受診妊婦の未受診に至った経緯、その背景にある問題を明らかにするためのインタビューガイドを完成させた。 研究計画書作成の上、倫理委員会へ申請を行った。またインタビュー調査実施施設の倫理委員会へも申請を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成28年度はインタビュー調査実施・分析の予定であったが、対象の特性から施設との調整に時間を要した。すでに施設との調整は図れており、倫理審査承認後インタビュー調査が開始できる状況であるため、順次遂行できるものと考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は夏ごろから未受診にて出産に至った入院中の褥婦30名に対しデータ収集を開始する。調査にて得られたデータを研究協力者と意見交換しながら分析を進めていく。学会へ参加し、多くの研究者との意見交換を行うとともに、研究成果を逐次、発表していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
インタビュー調査実施施設との調整に時間を要し、調査時期が翌年度へずれ込んだことから、調査経費の支出が翌年度に発生することになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
翌年度にずれ込んだ調査実施の経費ならびにデータ入力処理等の委託費に組み込み使用していく。また翌年度分として請求した予算については研究成果発表等の経費として使用していく予定である。
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