研究課題/領域番号 |
15K20757
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯田 貴映子 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (00466723)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 長期ケア施設 / 高齢者 / 人的資源管理 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高齢者長期ケア施設(本研究では介護老人福祉施設と介護老人保健施設とする)に勤務する看護職の入職と定着、離職意向に関連する要因を明らかにし、概念化することである。これにより、看護管理上の課題を明確化し、高齢者長期ケア施設における雇用対策、特に看護職の入職と定着促進、離職防止に向けた看護管理実践モデルの開発、導入に向けた基礎資料とする。 研究計画として、まず、国内外の高齢者長期ケア施設の看護職の入職、定着、離職に関連する要因についての文献検討と情報収集を行い、国内外の高齢者長期ケア施設における看護職の雇用と定着対策の現状を明らかにする。次に、施設の管理者や看護管理者、施設で働く看護職にインタビューを行い、雇用・定着対策や管理実践の現状と課題、看護職に対しては、入職した理由、現職に留まっている理由、離職意志の有無とその理由などを調査する。これらのデータをもとに、管理側とスタッフ側の両面から長期ケア施設の看護職の入職、定着、離職に関連する要因を概念化し、今後の看護管理実践における課題を抽出することを目指す。 平成27年度は、医学中央雑誌、Medline、CINAHL、Pubmed等データベース検索による文献、テキストや書籍、政府出版物等を用い、海外、日本の長期ケア施設における国内外の人的資源の課題と対策についての検討をおこなった。また、英国、オーストラリアにおける長期ケア施設の人材管理に関する好事例の視察とヒアリングの準備と、文献検討をもとに、次年度実施する長期ケア施設で働く看護職と管理職へのインタビュー調査の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度は、文献検討、国内外の長期ケア施設の視察や看護管理者へのヒアリングによる情報収集の実施を目指していたが、文献検討と視察・ヒアリングの準備までとなった。その理由は、文献検討に時間を要したこと、また、海外視察先との連絡調整に時間を要したことである。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度(2年目)は、1年目の遅れを取り戻し、予定していた2年目の計画を遂行する。まずは、国内、英国、オーストラリアの長期ケア施設において、看護職の入職促進や離職予防の好事例の視察とヒアリングによる情報収集を行う。次いで、文献検討と視察結果をもとに長期ケア施設看護師と看護管理者に対するインタビュー調査を実施し、分析をおこなう。 平成29年度(3年目)は、データ分析の継続と結果の論文化、公表準備とともに、長期ケア施設の看護職の入職、定着、離職に関連する要因の概念化をおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
1年目に予定していた海外視察・ヒアリングによる情報収集を実施しなかったため、繰越金が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度は、海外視察とインタビュー調査を実施する予定であり、1年目に計上していたその予算を執行する予定である。
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