「自宅で最期を迎えたい」という国民の顕在的・潜在的ニーズがありつつも、諸要因によりそれが困難な状況にある。終末期になってから患者の療養環境を整えるのではなく、早期から患者・家族の意思や価値観を確認し、人生の最期も見据えた長期的な目標を明確にして必要な治療やケアを選択していくことが求められている。本研究成果は、患者や家族が「今後、どのような療養過程を辿り、どのような時期に医療内容や療養場所の選択機会が訪れ、その選択には何が影響しうるのか」を可視化したものである。これにより、早期から長期的な目標を持ち、患者・家族・医療者が状況認識や療養継続上の目標を共有していくことを促すと考えられる。
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