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2018 年度 実績報告書

うつ病患者における感謝プログラムの開発と有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 15K20760
研究機関金沢大学

研究代表者

鈴木 寛之  金沢大学, 保健学系, 研究協力員 (40586781)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードうつ病 / ポジティブ心理学 / 許し / 感謝 / 自己受容感 / 首尾一貫感覚 / 外傷後成長 / サイコシンセシス
研究実績の概要

許しと感謝のエクササイズ(感謝プログラム)の効果を検証するために、事前に測定した抑うつ症状のスコア(BDI-II)を基準に、疾病ごとに無作為に介入群と対照群に振り分け、介入前、中間、介入後に自記式質問紙票によるアンケート調査を行った。
継続して参加した対照群12名、介入群11名が分析対象となった。病名の内訳として対照群はうつ病8名、双極性障害1名、適応障害2名、不安障害1名で、介入群はうつ病8名、双極性障害1名、適応障害1名、気分変調症1名であった。
BDI-IIは対照群が(19.8→18.2→18.7)で、介入群は(29.4→18.0→12.7)であった。首尾一貫感覚(SOC-13)は対照群が(36.1→35.8→36.1)で、介入群は(30.6→34.3→36.6)であった。自己受容尺度は対照群が(18.1→19.6→19.1)で、介入群は(17.6→21.5→24.0)であった。日本版寛容性尺度は対照群が(51.4→50.2→50.5)で、介入群は(46.5→55.9→60.7)であった。問題への直面化は、対照群が(13.7→14.7→13.0)で、介入群は(15.5→16.6→19.1)であった。ネガティブな内省は(16.5→17.2→16.2)で、介入群は(18.0→17.5→15.0)であった。日本語版-外傷後成長尺度は、対照群が(31.2→32.8→29.5)で、介入群は(35.5→43.3→50.6)であった。
また『嫌なことは毎日あります。でも嫌なことがあってもありがとうと言ったりと習慣がついているようで乗り切ったりできる時が多々ありました。』と前向きな感想の内容が多かった。
すべての指標において対照群はほとんど変化がなく、介入群は改善する傾向を示したことから、うつ病を中心とする抑うつ症状に対して、本プログラムは一定の効果が期待できる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The effect of training on forgiveness and appreciation for depressed patients: Pilot study2019

    • 著者名/発表者名
      H. Suzuki, A. Ishikawa, T. Kido
    • 学会等名
      The 21st Annual ISBD Conference: Global Advances in Bipolar Disorder and Depression
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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