研究課題/領域番号 |
15K20769
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研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
葛谷 玲子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師(移行) (30598917)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 専門職連携教育 / 退院支援 / 精神看護 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、それまでの研究成果をもとに考案した「精神科病院における専門職連携を基盤とした退院支援に必要な看護師の能力(コンピテンシー)を獲得するために必要な看護師現任教育プログラム原案」について4病院の看護部教育担当者に提示し、意見を聞き取るためのインタビューを実施した。 平成30年度は、このインタビューの内容の分析結果を基にプログラム原案を再考し、プログラム案を作成した。以下、プログラム案の一部を記載する。 <患者中心の退院支援を推進する>能力のうち、〈患者の意向や気持ちを一番に考える〉〈患者の力を信じて失敗を恐れず退院にトライする〉〈どの患者にも退院に向けての見通しをもつ〉の能力獲得には、《リカバリー志向、ストレングスモデルに基づくアセスメントができる》等が学習のねらいとして挙がり、〔リカバリー志向、ストレングスモデルに基づくアセスメントについての研修は、講義形式だけでなく、日々の実践を基盤に学ぶ方法を取り入れる〕等が具体的な学習内容・方法として挙がった。このプログラム案については、研究者でもある精神科専門看護師1名からスーパーバイズを受けた。 また、文献レビューを「退院支援」×「IPE」or「専門職連携」「教育」or「協働」「教育」をキーワードにして実施した。対象の21文献は、〔1〕退院支援における教育的関わりの実際の内容を含む文献、〔2〕退院支援(教育を含む)の現状や課題から教育について考察した文献、〔3〕研修会などの教育的取り組みや実践改革の教育的成果について明らかにした文献、の3つに大別できた。そして、21文献から22の「退院支援において向上が必要な看護実践能力」と、この能力を獲得するための28の「教育方法」を抽出した。 この文献レビューの結果も含めて、プログラムの内容を洗練していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30年9月より妊娠に伴う体調不良のため分析が十分にできず、予定していた学会発表もできていない。
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今後の研究の推進方策 |
今までのすべての研究結果を基に「精神科病院における専門職連携を基盤とした退院支援に必要な看護師の能力(コンピテンシー)を獲得するために必要な看護師現任教育プログラム」を作成する。学会等で発表し、他研究者からの意見を受け、プログラムを完成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
体調不良のため、分析が進まず学会発表ができなかったため、当該年度に予定額が使用できなかった。中断期間終了後、学会発表の旅費等に使用する予定である。
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