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2015 年度 実施状況報告書

縦断的調査の実態から作成する高齢者の閉じこもり予防プログラムの評価・検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K20771
研究機関同志社女子大学

研究代表者

山縣 恵美  同志社女子大学, 看護学部, 講師 (30570056)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード高齢者 / 介護予防 / 閉じこもり / 高齢者看護学
研究実績の概要

本研究は、縦断的調査から地域在住高齢者の閉じこもりの実態と心身社会的機能との関連を検討した上で、効果的な閉じこもり予防プログラムを開発し、その効果検証を行うことを目的としている。申請者はこれまでに、横断的調査(以下、ベースライン調査)を実施し、高齢者1,328名を対象に分析を行った。その結果、閉じこもりの出現頻度は、外出頻度が週1回未満の閉じこもりが約6%、外出頻度は週1回以上であるが昨年と比べて外出頻度が減少している者(以下、閉じこもり予備群)が約24%、閉じこもりに非該当の者(以下、非閉じこもり群)が約70%であることを報告した。また、閉じこもりが体力や孤独感と関連することも明らかにした。
これらを踏まえ、今年度は縦断的に閉じこもりの実態を明らかにするために、先の横断的調査の分析対象者に対し、約1年半後の体力測定、および質問紙調査(以下、追跡調査)を実施した。その結果、調査に参加した者は564名であった。現在、縦断的な分析をすすめているところであり、今後、より閉じこもりがちに悪化した群と閉じこもりから改善した群を抽出し、各群の特徴および体力や心理・社会的側面との関連を明らかにする予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究における今年度の計画は、すでに実施済みのベースライン調査に参加した対象者に対し、約1年半後の追跡調査を実施し、縦断的に閉じこもりの実態を明らかにすることであった。現時点でデータ収集は終了していることから、今年度の計画はまずまず達成できていると考える。
しかしながら、データ分析はまだこれからであることから、今年度に引き続き次年度にかけて分析を進める必要がある。

今後の研究の推進方策

次年度は、縦断的調査の結果から閉じこもり予防・支援プログラムを作成し、その効果検証をすすめていく。プログラムは、①身体的側面に着目し、歩行機能や移動能力の向上を図る筋力トレーニング方法、②自己効力感の改善等、心理的側面に着目した高齢者個人への介入方法、③社会的側面に着目したプログラムの頻度や実施場所の工夫等、閉じこもりがちな高齢者の継続参加が可能な内容を作成する。
また、調査結果は随時まとめて国内外の関連学会での発表、および論文としてまとめていく。

次年度使用額が生じた理由

今年度の計画は、すでに実施済みのベースライン調査に参加した対象者に対する追跡調査を実施し、縦断的分析から閉じこもりの実態を明らかにすることであった。計画の実施はやや遅れており、データ収集は終了しているが、分析はまだこれからである。そのためデータ集計、分析にかかる人件費等を翌年に繰り越す必要性が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度は、まずは縦断的分析から閉じこもりの実態を明らかにする。次にその結果から、閉じこもり予防・支援プログラムを作成し、その効果検証を行う予定である。そのため研究費は、データ集計等、縦断的分析にかかる費用(人件費等)として使用する。また、プログラムの効果検証において、対象者リクルートにかかる費用やプログラム開催場所の確保、介入実施における諸費、介入スタッフの人件費等に使用予定である。併せて国内外での学会発表にかかる旅費等でも使用する。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 高齢者の閉じこもり対策の現状と課題―対象者選定と支援方法に着目して―2015

    • 著者名/発表者名
      山縣恵美
    • 雑誌名

      同志社政策科学研究

      巻: 17 ページ: 65-83

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 地域在住自立高齢者における転倒リスクの関連要因とその性差 亀岡スタディ2015

    • 著者名/発表者名
      桝本妙子,山田陽介,山田実,中谷友樹,三宅基子,渡邊裕也,吉田司,横山慶一,山縣恵美,伊達平和,南里妃名子,小松光代,吉中康子,藤原佳典,岡山康子,木村みさか
    • 雑誌名

      日本公衆衛生雑誌

      巻: 62 ページ: 390-401

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 社会的フレイルへの介入―亀岡スタディからの報告2015

    • 著者名/発表者名
      木村みさか,山田陽介,山縣恵美
    • 雑誌名

      Modern Physician

      巻: 35 ページ: 895-900

  • [学会発表] フレイル判定法と該当者数(亀岡スタディベースライン体力調査参加者での検討)2015

    • 著者名/発表者名
      木村みさか,吉田司,山田陽介,渡邊裕也,山縣恵美,横山慶一,三宅基子,吉中康子,高田和子,石原達朗,海老根直之,山田実,中谷友樹,岡山寧子,桝本妙子
    • 学会等名
      第74回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      長崎ブリックホール(長崎県、長崎市)
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-06
  • [学会発表] 地域在住自立高齢者の転倒リスクと体力との関連2015

    • 著者名/発表者名
      桝本妙子,山田陽介,渡邊裕也,山縣恵美,吉田司,横山慶一,三宅基子,吉中康子,高田和子,石原達朗,海老根直之,山田実,中谷友樹,岡山寧子,木村みさか
    • 学会等名
      第74回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      長崎ブリックホール(長崎県、長崎市)
    • 年月日
      2015-11-04 – 2015-11-06
  • [学会発表] 高齢者の閉じこもり予防支援に関する国内外の研究動向2015

    • 著者名/発表者名
      山縣恵美,木村みさか,山田陽介,小松光代,杉原百合子,岡山寧子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第41回学術集会
    • 発表場所
      広島国際会議場(広島県、広島市)
    • 年月日
      2015-08-22 – 2015-08-23
  • [学会発表] 高齢者における主観的体力とその影響要因の検討2015

    • 著者名/発表者名
      木村みさか,岡山寧子,渡邊裕也,山縣恵美,三宅基子,吉田司,山田陽介
    • 学会等名
      第57回日本老年医学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県、横浜市)
    • 年月日
      2015-06-12 – 2015-06-14

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公開日: 2017-01-06  

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