本研究では、訪問看護師への半構造的面接により、Loss of controlに至るALSの人々への支援を検討した。質的統合法による分析の結果、訪問看護師は、ALSの人々は症状の進行とともに身体機能を失いつつも、日々新しい生活を営む方法を獲得し続けており、ALSの人々はコントロールを発揮し続けていると捉えていた。そして、獲得し続けるALSの人々の姿を彼らの周囲の人々に気付かせ、またALSの人々に自分のケアチームを構築する意義に気付かせることは、彼らにコントロールを実感させる支援となることが示唆された。今後、本研究によって得られた仮説の検証により、支援の構造を明らかにしていきたい。
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