研究課題/領域番号 |
15K20784
|
研究機関 | 鹿児島純心女子大学 |
研究代表者 |
塩満 芳子 鹿児島純心女子大学, 看護栄養学部, 講師 (30609730)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 福祉避難所 / 看護支援 |
研究実績の概要 |
今年度の研究計画としては、福祉避難所で行われた看護支援の実態分析および課題の明確化であった。 調査票作成にあたっては、高齢者における疾患、症状について、老年医学および災害医療の視点から検討し、さらに、看護技術について、基礎看護および老年看護(施設看護)、災害看護の視点から検討を行った。作成した調査票案について、地域看護、災害看護、老年看護、精神看護の有識者よりスーパーバイズを受け、9月に調査票が完成。調査対象者の選定にあたっては、東日本大震災において実際福祉避難所として開設された避難所の所在が不明であり、さらにそこで支援にあたった者の特定は困難である為、活動報告書等からどのような機関に所属していた者が支援にあたったかをピックアップし、調査票の郵送先について検討を行った。その結果、岩手県、宮城県、福島県内の、現在福祉避難所として指定を受けている高齢者施設、東日本大震災において実際に福祉避難所として開設したことが明らかとなっている施設、県庁、保健所、市町村役場、保健センター、地域包括支援センターに所属する看護職(看護師、准看護師、保健師、助産師)を対象に、郵送法による自記式質問紙調査を10月~12月の期間で実施。部署変更や退職等で郵送先の機関に調査対象者に該当する者がいなかったり、該当者がいても震災を振り返ることへの抵抗感等の理由で協力を得ることが困難であったりして、なかなか有効な回答を得ることは難しかったが、結果として91名から回答を得ることができた。 現在結果を集計し分析中であるが、福祉避難所に入所した高齢者の主な疾患や症状、実施した看護技術やその他の支援等について明らかとなった。さらに、この結果に基づき、次年度はより具体的な看護支援内容についてインタビュー調査を実施し、福祉避難所における在宅高齢者への看護支援モデルを完成させる予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度研究体制を再構築し、当初の研究計画において一昨年度と昨年度の2年間かけて実施予定であった質問紙調査までなんとか研究を遂行できたが、今年度実施予定分のインタビュー調査までは着手できなかった為。
|
今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査および分析、看護支援モデルの完成まで残り1年間で完結させる。
|
次年度使用額が生じた理由 |
インタビュー調査が次年度に持ち越しとなり、インタビュー調査に係る旅費、謝礼、および逐語録作成等の予算を執行していない為。
|