本研究の目的は、小規模離島町村に勤務する新任期保健師の看護実践能力の向上につながる経験を明らかにし、離島町村における新任期保健師現任教育への示唆を得ることである。 保健師は気にかかる現象への否定的な感情を機に、気にかかる現象と感情、解決策、看護実践について吟味・探求する。このような内面的変化には住民や専門職との関わり、地域特性の理解が影響していた。新任期現任教育として、保健師の感情への着目、組織外保健師を活用したリフレクション、島内保健師全員が参加し共通認識を図れる場の設定、客観的な評価や住民との距離感に関する支援、役場職員を巻き込んだ組織内の連携体制への支援の必要性等が示唆された。
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