研究課題/領域番号 |
15K20820
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
緒方 文子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教 (30616058)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 連続夜勤 / 疲労 / 自覚症状 |
研究実績の概要 |
夜勤・交代制勤務者は,本来の生体リズムに反して夜間に覚醒し,昼間に睡眠を取って働く為,日勤時と比較すると疲労が大きく進展する事が知られている.その他、疲労は昼間の睡眠では,夜間睡眠程の回復効果が期待出来ず蓄積する事や,ストレスの影響により効率的に回復しないとも言われている.これまでの研究において本研究者は,5日間連続夜勤者の疲労の変動を明らかにしたが,今回は,製造業に従事する交代制勤務者の5日間連続日勤・連続夜勤の疲労とストレスの調査を行い,それらの変動を明らかにする事を目的とする.本研究の成果により,夜勤・交代制勤務者の保健指導や職場環境改善の指針に繋がる根拠が得られる事が期待される. 平成25年就労条件総合調査によると,完全週休2日制が適応されている勤労者は61.0%で,ここ5年で約6%近く増加している.このことにより,週休2日制の導入以降,連続勤務が5日間であることが多いことが言える. ストレスの蓄積は精神的な疲労となり,やがては身体的な疲労へと発展していく.最近では,疲労そのものだけに注目するのではなく,疲労の進展過程や回復過程に注目した調査が行われている.疲労は蓄積することで心身に様々な影響を与え,「ヒト」では勤務者の疾病発症による健康破綻や退職等により人的資源の損失に繋がる.「モノ」では勤務者の注意力や判断力の低下により事故やミスが生じ,生産性の低下へと繋がる. 初年度は,研究計画書に基づき質問紙及び測定器具の選定を行い,予備調査に向けて準備を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度の計画は,①文献の検討,②調査に向けた倫理審査,③調査の実施であった.現在までの研究の取り組みは,国内外の文献収集・検討を進め,研究計画の精錬を行うことが出来たが,調査の実施にまでは至っていない.
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査の承認が得られた後は、計画書に基づき調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度の計画は,①国内外の文献収集及び検討,②調査の実施であった. 現在までの研究の取り組みは,国内外の文献収集・検討を進め、研究計画の精錬を行うことが出来たが,調査の実施には至っていない.そのため,調査に係る費用が次年度使用額として生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
今年度の執行予定として,調査研究に必要な経費及び事前調査の資料(関係図書等)を積算した.また,今年度は研究2年目であり,成果発表をしていく必要があることから,海外での学会参加に必要な費用の積算,加えて海外の活動を具体的に調査するための費用の積算を行った. 以上を積算し,今年度の実施分に必要な経費を昨年度より持越しており,計画的な研究費の支出が出来ると考えている.
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