研究課題/領域番号 |
15K20822
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
格口 渉 北海道大学, 大学病院, 医員 (70740645)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | HuR |
研究実績の概要 |
①HuRタンパクを発現させるため、大腸菌を用いた発現系を作製した。作製にあたっては、pGEX6p-1vectorを制限酵素で切断し、HuR発現コードを作成後、vectorに挿入した。電気泳動で、pGEX-HuR plasmidを作製を確認した。HuRの発現が実際に行われるかを確認するため、まずは大腸菌BL21にplasmidをtransformationさせ、スモールスケールで発現効率の予備実験を行った。培地としては、overnight expression instant LB mediumを使用した。温度や時間をわけて条件検討を行い、HuRタンパクが効率的に発現する時間や培地濃度を測定した。その後、HuRのタンパク発現を電気泳動にて確認した後、GSTカラムでHuRタンパクを回収した。GST-HuRの発現を確認した後、prescission proteaseを用いてGSTを切断し、精製した。精製したHuRを電気泳動と染色で確認した後に、western blottingでも確認した。HuRが問題なく発現していることを確認した。 ②HuRタンパクの結合する低分子化合物を作製するにあたり、結合をDSFで確認する方針とした。まずは、Sypro-orengeをHuRタンパクに結合させ、熱安定性を測定した。HuRタンパクにDSFを行ったところ、安定したピーク値がみられ、DSFの実験系で使用可能なことを確認した。DSFに必要な濃度を確認するため、濃度をふって実験し、必要な濃度を決定した。 ③HuRタンパクをラージスケールにて発現させ、HuRタンパクを回収しているところである
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HuRタンパクの発現条件の検討に時間を要した。大量にHuRタンパクが必要なため、HuRの精製発現に時間がかかっているが、DSFが使用できることを確認し、実験系の確定ができたため、その点ではHuRタンパクの発現精製の遅れを取り戻していると思われるため。
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今後の研究の推進方策 |
HuRタンパクを大量に発現させ、精製し、6000種類の化合物に対してDSFによる一次スクリーニングを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年3月に実験に必要なエッペンチューブ、チップ、試薬などの消耗品を購入したが、当該費用の支払いが平成28年4月となるため、報告上10003円の次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
HuRタンパク作製に必要な、エッペンチューブやチップ、DMSOなどの試薬を購入し使用している。
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