本課題は個人が持つ重量感覚が等しい条件下でも物体の持ち方,腕の動き,力の方向等,物体把持時の物理的運動等によって異なるという仮説の元で「主観的重量感覚の操作が人の把持運動に与える影響の解明と運動機能に及ぼす効果検証」を研究目的とし,2つの課題を行った. 課題1では断面の角にフィレット加工と面取り加工を加えることで主観的重量感覚の変化を確認し,重量感覚の心理スケールを作成した.また主観的重量感覚が把持移動運動に与える影響の解明を試みた.課題2では感覚運動機能検査装置の制作と主観的重量感覚の操作が感覚運動機能に及ぼす効果を検証し,主観的重量感覚の操作が3つの把持移動運動機能に及ぼす効果を示した.
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