宿主の分子防御機構を解明し、マラリア原虫を除去するエフェクター分子を同定することは、新たな抗マラリア治療に重要である。マクロファージや好中球は微生物に対して迅速に認識・殺傷する能力があり、免疫応答で重要な役割を担う。我々は、DNAマイクロアレイ技術を用いた転写解析を行い、マラリア原虫を殺傷するマクロファージ由来の宿主エフェクター分子を識別することに注目した。その結果、マクロファージ由来の-defensin-130と好中球由来のカテプシンLがマラリア原虫の殺傷作用に関与することが判明した。本研究の結果より、マラリア原虫に対する新たな治療標的を明らかにした。
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