研究課題
若手研究(B)
化学組成や岩石組織に関する様々な岩石学データから,潜在構造・プロセスを正確に抽出するデータ駆動型の解析技術基盤を構築した.ベイズ推論とスパースモデリングに基づく機械学習手法・データ同化手法などを用いることで,鉱物組成データから温度圧力履歴を推定する手法や,全岩組成・岩石組織データから岩石の起源や物質移動量,反応拡散方程式を抽出する手法を開発した.
変成岩岩石学,数理地球科学
データ駆動科学は第4の科学とも称され,今後の科学研究原理の主流となる可能性を秘めている.本研究では,データ駆動科学に関する新しい概念や,機械学習・データ同化などの先端的な数理解析手法を岩石学・地球化学分野にはじめて浸透させることに貢献した.データ駆動型解析を用いて地下の情報を客観的・確率論的に解読することは,地震・火山現象や地下資源形成メカニズムの正確な理解につながり,将来的に防災・減災や資源・エネルギー問題などに貢献する可能性がある.