研究課題
若手研究(B)
本研究では、徳川初期の儒者中江藤樹が説いた独特な儒学思想は、彼の死後どのような展開を遂げたのか、弟子筋の者たちの思索を明らかにした。代表的後継者の直弟子淵岡山は、藤樹が説いたような一身における修養論を、〈社会生活〉の場面にも応用して、自らの学として展開させていった。ただそのほかの継承者たちは、学祖の中江藤樹を尊崇し、藤樹の言説を用いて自らの学説を固めていった。「藤樹学」として自らの学問を自覚化していったことを明らかにした。
人文学