本研究計画は非線形フィルタの理論を用いた新しい確率的画像処理理論の構築を目指して実施された.本研究では非線形フィルタ理論で用いられていた計算法を利用することで,これまでの確率的画像処理の方法で問題になっていた計算速度の問題を大きく改善する等,確率的画像処理理論を発展させる良好な結果を得ることができた.さらに量子アニーリングやスパースモデリング等の新しい方法論を用いたいくつかの計算方法を提案する等,計画当初では考えていなかった新しい方向性への展開を行うことができ,画像処理を含む信号処理分野の発展に大きく貢献できたと考えている.
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