本研究はブタ脳血流モデルを用いて、近赤外線分光法を用いたNIRO-Pulseによる脳組織酸素飽和度(以下TOI)の妥当性を検証し、臨床データと比較した。 ブタ脳血流モデルより、TOIが脳組織酸素分圧と強く相関し、脳組織酸素の変化を捉えていた。心原性心停止も呼吸原性心停止も脳に酸素が行かなくなって4分でTOIは最低値となる。心原性心停止はTOIがすぐ正常下限まで上昇するが、維持できるか、低下しても再上昇すれば心拍再開できた。呼吸原性心停止はTOIが上昇すれば心拍再開できた。 臨床データは、内頸動脈領域がTOIの約6割を占めていて脳内を観察していた。TOIが来院時に高値で上昇した症例は心拍再開できた。
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