実測データに基づき,人体通信チャネルの統計モデルを構築した.そして,通信機にの接地条件によっては複雑な特性を有する受信電圧の確率密度分布が,複数の正規分布の重ね合わせで表現できることを明らかにした. また,人体通信チャネルに影響を与えうる伝導ノイズ電流についても検討を行なった.具体的には,3線ACケーブルに同相で流れる電流を「3線コモンモード電流」と定義し,一般的なAC/DCコンバータが3線コモンモード電流を発生させることが回路シミュレーションと実測の両方で確認された. さらに,モーメント法をベースとした電気的超小形デバイスの回路モデリング手法を考案した.
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