研究課題
本研究では、社交不安症の心理学的病態メカニズムの洗練化と認知行動療法の改良を目指して、「反すう処理(post-event processing)」のメカニズム解明と介入技法の開発を行うことを目的とする。今年度は「社交不安症における反すう処理の実態を明らかにするインタビュー調査」に取り組んだ。まず、本研究計画について、本学医学部医の倫理委員会の承認(審査番号:2015-057)を得たのち、WEB調査会社(楽天リサーチ)を介した対象者の選定を行った。選定の手順は、意向調査、一次スクリーニング(WEB質問紙調査)、二次スクリーニング(電話による診断面接)から構成される(図1)。はじめに、WEB調査会社(楽天リサーチ)に登録しているモニターのうち、本研究の調査協力の可能性があるサンプルに対して、調査概要説明と協力依頼に関するメールを配信し、848名から協力の意向ならびに同意を得た。つぎに、同意が得られた候補者のうち、本研究の適格性を満たす可能性がある300名に対して、一次スクリーニング(WEB質問紙調査)を実施した。さらに、一次スクリーニングで選定した候補者の中から、主訴・主診断が社交不安症と思われる35名を選定し、二次スクリーニング(電話による診断面接)として、精神疾患簡易構造化面接法(The Mini-International Neuropsychiatric Interview: M.I.N.I.)と精神科診断面接マニュアル(Structured clinical interview for DSM-IV axis I disorders: SCID-I)を実施した。その結果、適格性を満たす20名が本研究の対象者として選定された。現在、スクリーニングを経て選定された20名の被験者に対して、事前に作成したインタビューガイドに基づく半構造化面接を行いながら、回収したインタビューの音声データのテープ起こしと質的な分析を実施している。
3: やや遅れている
WEB調査会社との業務委託が本学で初めてのことだっため、契約締結に時間を要したため研究に遅れが生じた。
既に業務締結は完了しており、インタビューのデータ収集は完了している。
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http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/yoshinaga/