巨脳症-毛細血管奇形症候群は、PI3K/AKT経路の遺伝子異常により巨脳症、結合織の異常、手指の数的異常を来す先天奇形症候群であり、PI3KCA関連過成長スペクトラムに包括される。本疾患患者から樹立した皮膚繊維芽細胞を用いてアレイ解析を行った。創傷治癒時などの皮膚組織増殖に関与するWFDC1、KRT17などの10遺伝子の発現増加を認めた。さらにmicroRNAでは、miR-10aの低発現やmiR-27b、miR-138、miR-486の高発現を認め、結合織や骨組織の過剰増殖への関与が示唆された。また巨脳症の臨床像の客観的な評価法の一つとして、脳MRI画像による測定法を確立した。
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