本研究は、自閉スペクトラム傾向の高い若年層向けの強迫性障害の心理教育について描いた漫画を作成し、テキストによる心理教育との効果の比較を試みた。大学生56名を対象に質問紙調査を実施した結果、自閉スペクトラム傾向の高群は、テキストよりも漫画での心理教育の方が治療を理解しやすいと評価する傾向が示された。また、テキストのみの心理教育では、自閉スペクトラム傾向の高群は低群よりも理解度が下がる傾向が示された。 これらのことから、自閉スペクトラム傾向の高い若者にとっては、治療を視覚的にイメージしやすい漫画での心理教育が、治療の理解を向上させる可能性があると考えられる。
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