研究課題/領域番号 |
15K20918
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
砂川 武貴 神戸大学, 社会システムイノベーションセンター, 特命准教授 (10747223)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 異質的主体モデル |
研究実績の概要 |
当該年度は、(1)異質的家計モデルを用いた労働生産性パズルの解明、(2)異質的主体モデルの効率的な数値計算の研究に取り組み、(1)についてはワーキングペーパーを"Is Household Heterogeneity Important for Business Cycles?"(joint with Youngsoo Jang and Minchul Yum)としてまとめた。2017年6月、2018年1月には共著者を神戸に招へいして共同研究を行い、2018年2月からは同研究をさらに進めるため、共著者のMinchul Yum氏が所属するマンハイム大学に長期出張した。 この間、2017年6月と2018年1月には、"Workshop for Heterogeneous Macro Models"を神戸(第1回)、京都(第2回)で開催し、この分野の著名な研究者であるオハイオ州立大学のAubhik Khan氏や、若手、中堅の異質的主体のマクロモデルの研究者を国内外から招いて研究報告をしてもらい、参加者間で討論、意見交換を行った。また、上述した(1)の研究を2017年6月の第1回ワークショップにて発表し、多くの有益なコメントが得られた。 研究の効率的な遂行に非常に有益である、CPU間の並列計算(MPI)を用いたより高速な数値計算のため、5台のワークステーションを高速ネットワーク(10Gb Ethernet)でつないだクラスター(合計140コア)を導入、整備し、上述した研究の一部に利用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)異質的家計モデルを用いた労働生産性パズルの解明については、ワーキングペーパーを"Is Household Heterogeneity Important for Business Cycles?"(joint with Youngsoo Jang and Minchul Yum)としてまとめた。 (2)異質的主体モデルの効率的な数値計算の研究については、(1)の研究を進める上で、今後の分析に重要な知見がいくつか得られた。
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今後の研究の推進方策 |
(1)異質的家計モデルを用いた労働生産性パズルの解明については、今後国際コンファレンス等で報告後に、ペーパーを必要に応じてさらにリバイズし、今年度中に英文査読雑誌に投稿予定。 (2)異質的主体モデルの効率的な数値計算の研究については、2018年4~7月にもマンハイム大学に長期出張する間などに、必要な追加分析を行ってワーキングペーパーをリバイズし、英文査読雑誌に投稿予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
他の類似の研究課題(卓越研究員)の研究費の執行を優先したため、当該年度は当該助成金からの支出は行わなかった。今後の利用計画としては、マンハイム大学への出張旅費等(2018年4-7月)を予定している。
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