研究課題
平成29年度は参加者は全例申請者の施設にてリクルートを行なった。一部の参加者は連携病院からの紹介もあり、併せて義手療法の導入を行なった。小児の上肢切断・形成不全の患者の評価として,adaptive behaviorの観点からVineland-II Survey Interview Form(日本語版)を用いて上肢切断・形成不全の患児の特徴を評価し検討した.この評価方法は対象小児の保護者に対して行うアンケート方式の評価法で、評価可能年齢が0歳-92歳と広く、将来的にも継続して可能である。この評価の結果によって、上肢欠損児の義手導入前と義手導入後の各スキルの特徴と傾向が明らかになった。今回明らかになったこととして注目すべきは、義手を導入していない児が年齢とともに運動スキルのスコアが低下することである。運動スキルが低下していくという事は、小児の年齢とともに発達すべきものが妨げられているともいえる。さらに上肢切断・形成不全児への義手の導入によって義手が運動スキルを改善する有用な治療となる可能性があるという結果も得られた。これは特に本邦における義手診療の現状として、特に小児において義手処方がほとんどされていないことについて、それが真に医学的に適切な治療であるかどうか再考するにあたっての有用な知見が得られたと考えている。平成29年度に筋電義手導入に至ったケースはのべ18名となり、その発達検査を義手の導入と共に経時的に行なっている。Vineland-II Survey Interview Form(日本語版)に加え、本年はACMC,PUFI、UNBの評価尺度作成者と連携し、これの国内での活用に取り組んだ。
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