本研究では網膜再生を誘導する遺伝子を同定するために、マウス網膜組織に遺伝子を導入した後に、細胞増殖誘導の評価、増殖した細胞の神経細胞への分化の評価を行なった。 in vitroの遺伝子導入実験において、Ascl1とNICD3遺伝子導入によってミュラーグリアの細胞増殖が誘導されていることを確認した。さらに、Ascl1とNICD3に17の転写因子をそれぞれ加えて遺伝子導入を行い、神経分化マーカーの発現を指標にしてスクリーニングを行った。その結果、いくつかの転写因子の組み合わせでは神経細胞分化マーカーであるHuC/DやIslet1の発現誘導が認められた。
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