本研究では結合アッセイやレポーターアッセイを駆使して、好塩基球とマスト細胞に選択的に発現するCD200R3のリガンド分子をスクリーニングした。またCD200R3ノックアウトマウスを作製して、生体内におけるCD200R3の役割解明を試みた。現時点でリガンドの同定には至っていないが、抗CD200R3抗体刺激によるCD200R3を介した好塩基球・マスト細胞の活性化、ならびに生体レベルでの全身・局所アナフィラキシー様反応はCD200R3ノックアウトマウスで完全に消失することを確認した。本研究により、CD200R3はIgEの関与しない何らかのアレルギー様炎症に寄与する受容体であることが示唆された。
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