研究実績の概要 |
本研究は、イリノイ州およびシカゴ市での学校教育のカリキュラム開発について、とりわけマイノリティ児童のリテラシー教育に関する理論研究、事例研究を行う目的で計画されている。 第三年度は、マイノリティ児童に対するリテラシー教育に関するカリキュラムのガイドや教師の指導ガイド等について、イリノイ州教育局、シカゴ市公立学校教育局によって公刊された資料に即して検討を行った。とりわけ、読み書きのような基礎的なリテラシーから、機能的リテラシーと呼ばれる、日常生活や社会生活で実際に活用され得るリテラシー、さらに子どもが自身の健康や安全を守るためのリテラシー等について、その内容の選定、学習課題の配列、教師に推奨される教授活動、教材等に注目して、どのような教授行為が示されているのかを検討した。 成果の一部は以下で報告した(いずれも単独の報告、サブタイトルは省略した)。「米国イリノイ州における精神遅滞・精神疾患の教育的対応」(日本教育経営学会第57回大会自由研究発表、2017年6月、茨城大学)、「米国における学習障害概念の導入に関する検討」(日本教育学会第76回大会、2017年8月、桜美林大学)、「米国のITPAの活用をめぐる言説の検討」(日本特別ニーズ教育学会第23回大会、2017年10月、埼玉大学)、"Meeting the Educational Needs of the Students with Cancer in the United States." (International Conference on Humanities and Social Sciences 2017, isbs styles Osaka, 2017年11月)他1件。その他、印刷中(掲載決定済み)の査読誌論文が2編、公刊予定である。また1編の論文が査読中である。
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