本研究では高村光雲、米原雲海の星取り法について調査研究を行った。初年度は東京藝術大学大学美術館蔵・高村光雲《観音像木型》、個人蔵《聖観音立像》の三次元計測を含む調査を行った。また米原雲海に関する作品研究では東京国立博物館・米原雲海《ジェンナ―像》と東京藝術大学大学美術館蔵《善那像木型》の三次元計測を含む調査を行った。高村光雲《観音像木型》と米原雲海《善那像木型》はⅩ線写真撮影を行いその構造を詳しく調べることで高村光雲と米原雲海の木取りと制作工程についての差異を検討した。 また本研究中の関連する資料として善光寺仁王門諸像の内、仁王像、三宝荒神立像、三面大黒天立像の調査を行った。そこから米原雲海が善光寺仁王像制作の際に星取り法を応用し小作品から拡大し、制作した方法がどの様なものであったかを明らかにした。
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