本研究は,6本の磁極を用い,磁気浮上の原理を用いて微小磁性粒子を非接触駆動する磁気テザーについて,作業空間内に存在する微小磁性粒子への印加力を制御し,浮遊している粒子の位置制御または粒子が付着した試料の剛性等の測定を可能とすることを目指したものである.発生力強度と周波数および力の異方性が許容範囲に納まる作業領域サイズの目標仕様を満たすため,磁極材質と形状,コイル巻き数の決定手法を明らかにし,それに基づいて装置を設計・試作したのに加えて,各磁極後端の磁束密度の測定情報に基づき駆動電流を決定する,発生力のセミクローズドループ制御系を構築した.この装置を用いて発揮される性能を実験検証した.
|