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2015 年度 実施状況報告書

5-アミノレブリン酸が運動時の熱放散能に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 15K21009
研究機関上越教育大学

研究代表者

池川 茂樹  上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 講師 (30611339)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード熱中症予防 / 5-アミノレブリン酸
研究実績の概要

ヒトは暑熱環境に適応するために、皮膚血管拡張反応を亢進させて、対流による熱放散能を上昇させるが、我々はこの適応は血液量の増加に起因していることを明らかにしている。しかし、運動により血中乳酸濃度が上昇すると、反対に血液量の減少が亢進して、皮膚血管拡張反応は減弱するしてしまうという現象を発見した。一方、好気呼吸能を亢進させる効果があるアミノ酸、5-アミノレブリン酸(ALA)は、運動時の乳酸産生を抑えることを示唆する結果を得た。そこで私は、ALAの経口摂取が運動時の皮膚血管拡張反応の減弱を抑えると考え、本研究を計画・実施した。
被験者は、7日間のALAサプリメントまたはプラセボサプリメント摂取期間前後で,熱放散能・好気的呼吸能について測定を行った。その後、14日間の非介入期間をおいて、再度、同様の介入を行った。その際、最初の介入でALAサプリメントを摂取したものはプラセボサプリメント、プラセボサプリメントを摂取したものはALAサプリメントを摂取させた。従って、実験は二重盲検法、クロスオーバー方式で行った。
現在のところ、3名の被験者のデータの収集を終えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ALAの経口摂取が運動時の皮膚血管拡張反応の減弱を抑えるという仮説に基づいて、3名の被験者に対して、ALA(プラセボ)サプリメントを摂取させ、その前後の体温調節能を比較した。
本来は6~8名の被験者での実験を予定していたが、現在のところ、被験者は3名に留まっている。この遅延の原因は、暖房設備の不調による実験室の温度低下によるものである。
暖房設備の不調はすでに解消され、この遅れを取り戻すべく、実験を再開している。

今後の研究の推進方策

今後、被験者の人数を増やし、ALAの効果について、持久力(好気的運動能)との関連を踏まえ、解析する予定である。本研究の結果から、好気的呼吸能を亢進させるALAの摂取は、運動時の熱中症予防に有効であることを立証する。

次年度使用額が生じた理由

実験計画の一部変更による、購入物品変更のため、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

消耗品(心電計用ディスポ電極)の購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Impact of 5-aminolevulinic acid with iron supplementation on exercise efficiency and home-based walking training achievement in older women.2016

    • 著者名/発表者名
      Masuki S, Morita A, Kamijo Y, Ikegawa S, Kataoka Y, Ogawa Y, Sumiyoshi E, Takahashi K, Tanaka T, Nakajima M, Nose H
    • 雑誌名

      J Appl Physiol

      巻: 120 ページ: 87-96

    • DOI

      10.1152/japplphysiol.00582.2015.

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2017-01-06  

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