中学生のいじめ認識の特徴を検討し、(1)自由記述では、具体的な行動レベルから抽象的な表現まで多様であること、(2)質問項目を用いた調査では、加害側が複数かどうか、あるいは継続的に攻撃を受けているかどうかより、被害側が反撃できるかどうか、がいじめかケンカなどそれ以外かの判断基準に大きく影響していることが示された。 また、中学生のいじめ認識は実際の攻撃行動の実行頻度と関連しており、他者への攻撃をいじめと捉えやすい生徒は、実際の攻撃行動頻度が低かった。 これらの特徴を踏まえ、具体的な行動に基づいたいじめ認識を深める心理教育を考案・実践したところ、中学生のいじめ認識が深まっている可能性が示された。
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