金属箔ベルト製氷装置において生成された氷の結晶状態の観察および結晶方向の測定を行った結果,氷の結晶状態が二つの安定結晶状態に移行することを確認し,それぞれ基底面が冷却面に対し垂直又は平行であることを明らかにした.不安定成長からの垂直結晶成長への移行確率はベルト速度が11 mm/分 近傍で最大となるが,平行結晶成長への移行確率はベルト速度の増加に伴い上昇することを確認した. また,周期的不安定成長について調べたところ,成長速度の増加に伴い成長距離当たりの結晶方向変化量は大きくなることを示し,結晶方向変化と冷却面および成長方向の幾何関係を明らかにした.
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