本研究ではアミノ酸トランスポーター複合体の構成因子である4F2hcと多機能ハブ分子でアクチン結合分子であるGirdinが結合し、本複合体がmTORC1(mechanistic target of rapamycin complex 1)の活性を抑制することを見出した。Girdinと4F2hcの結合はMAPKによるGirdinのリン酸化に依存し、その結果、4F2hcがリソソームに移行することを示した。これによる細胞表面の4F2hcの減少は細胞内のグルタミン量の低下およびmTORC1活性の低下に結びつく可能性も示した。本機序は、アミノ酸シグナルの脱感作を制御している可能性が示唆された。
|