本研究は,外国人労働者の増加によるタイの労働市場の変化を明らかにすることを目的とした。第一に,タイのセンサスデータをGISによって可視化し,タイ国内の人口移動がいまなおバンコク首都圏および東タイに集中することを明らかにした。他方でラオス人労働者の分布をみると,同地だけでなく東北タイにも比較的多く就労していることがわかった。そこで第二に,ノーンカイ市とウドーンターニー市で就労するラオス人労働者へのインタビュー調査を行い,フォーマル・セクターで就労するラオス人が合法的な国際移動を合理的に選択していることを示した。
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