本研究は,自閉症児の親が診断前や現在のインターネット上の情報やサポートをどのように利用しているかの実態を明らかにするとともに,インターネット上の情報やサポートの利用が親の援助要請や精神的健康にどのように影響を及ぼすかについて検討を行った。上記の目的のもと,検索エンジンを利用した調査や,自閉症児の親を対象としたオンライン調査,半構造化面接を行った。その結果,自閉症関連用語の検索状況や,多くの親がオンライン上の情報を得ている実態,検索行動がストレッサーの高低によって専門機関への援助要請に影響が変わること,援助要請を困難にする親の体験等が明らかになった。
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