低分子化合物を用いたシャペロン療法はゴーシェ病をはじめとする中枢神経症状を呈するライソゾーム病の有望な治療法である。我々は中枢移行を高める為、より高濃度の血中濃度が期待できるpH感受性新規シャペロン化合物を合成した。本化合物のシャペロン効果は他のシャペロン化合物(ABX)と比較して、より広いスペクトラムを示した。また、シャペロンと外因性酵素製剤の併用で相乗効果を認めた。また、ゴーシェ病をはじめとしたライソゾーム病の病態に関与する因子として、二次的なミトコンドリア機能異常が知られているが、本化合物の投与によりミトコンドリア機能の改善を認めた。
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