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2015 年度 実施状況報告書

遺伝子修復間葉系幹細胞を用いた低フォスファターゼ症の治療技術開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K21176
研究機関島根大学

研究代表者

小田 泰昭  島根大学, 医学部, 日本学術振興会特別研究員(PD) (70602473)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード低フォスファターゼ症 / 間葉系幹細胞
研究実績の概要

本研究課題では、遺伝子修復間葉系幹細胞を用いた低フォスファターゼ症の治療技術開発を目的に研究を行っている。今年度は、ヒト間葉系幹細胞において相同組み換えを行うべく、様々な条件検討を行った。患者由来の間葉系幹細胞は保有数に限りがあるため、健常者の線維芽細胞および間葉系幹細胞を用いて検証を行った。Addgeneから購入した遺伝子改変用のplasmid(EGFP遺伝子保有)を健常者の線維芽細胞に導入したところ、20~30%程度の細胞でのみEGFPの発現が認められた。健常者の間葉系幹細胞でも同様の実験を行ったが、線維芽細胞と比較して同程度以下の効率しか観察されなかった。現在、plasmid以外の方法での遺伝子導入を試みている。
低フォスファターゼ症のモデルマウスを共同研究者から分与して頂き、本学の動物実験施設に導入した。しかし、不運なことに、導入した全てのマウスに病原微生物が感染していることが明らかとなった。そのため、外部機関に委託してマウスの清浄化を行って頂き、清浄化後のマウスを本学へ再度搬送して頂いた。現在、これらのマウスを交配・繁殖・維持し、細胞移植治療の準備を進めている。一方、本研究の共同研究者と協力して、マウスおよびヒト由来の高品質間葉系幹細胞の調製を行っている。研究開始2年度目の早い時期に、高品質間葉系幹細胞とマウスの準備が整い次第、マウスへの細胞移植を行う予定である。今年度は予期せぬトラブルも生じたため、当初の予定よりも計画が若干遅れてはいるものの、その他の点は順調に準備が整っているので、2年度目には予定通りの進捗が得られると期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は予期せぬトラブルも生じたため、当初の予定よりも計画が若干遅れてはいるところもあるが、その他の点は順調に準備が整っているので、2年度目には予定通りの進捗が得られると期待される。

今後の研究の推進方策

当初の計画通り、ヒト間葉系幹細胞での遺伝子改変に取り組むが、困難な場合には患者iPS細胞で遺伝子改変を行い、そのiPS細胞を間葉系幹細胞へと分化誘導してマウスに移植できるよう、多角的な方法で解決策を講じる。マウスおよびヒト高品質間葉系幹細胞の調製ができ次第、モデルマウスへの細胞移植を行う。細胞移植の時期や回数などを検討するとともに、移植後の安全性や治療効果の検証も重ねて行う。

次年度使用額が生じた理由

機器や物品の調達や試薬の調達を効率的に行った結果、当初の予定よりも低価格で研究を推進することができた。また、予期せぬトラブルなどが生じ、一部の研究が当初の予定通りに進んでいない点もあるため、一部の予算を次年度に繰り越した。

次年度使用額の使用計画

当初の研究計画に沿って、繰り越し分の予算を効率的に執行するとともに、物品や試薬類の調達についてもより効率化を図って円滑に研究が行えるように留意する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Treatment approach for hypophosphatasia via genetically modified patient’s MSCs derived from iPS cells2015

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Oda, Mika Tadokoro, Shunsuke Yuba, Hajime Ohgushi, Seiji Yamaguchi, and Takeshi Taketani
    • 学会等名
      第11回 ALPS研究会
    • 発表場所
      日本女子大学(東京都文京区目白台2-8-1)
    • 年月日
      2015-07-18 – 2015-07-18

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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